セラーノ・ペッパー

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スコヴィル値
5,000 – 23,000 SHU
原産地 メキシコ

概要

セラーノ・ペッパーはメキシコの首都メキシコシティに近いプエブラ州とイダルゴ州が起源のトウガラシです。メキシコで知名度の高い品種ですが、今日ではメキシコだけでなくアメリカでも広く栽培されています。

辛さは鷹の爪よりも弱めな事が多く、生のまま使用されることが多いトウガラシです。似たような品種としてハラペーニョがありますが、ハラペーニョよりは少しサイズが小さくなります。

生のハラペーニョはギリギリ日本でも入手可能ですが、生のセラーノを日本で入手することは難しいでしょう。一部のトウガラシ専門店で冷凍のセラーノでしたら入手可能です。

「セラーノ」の意味

原産地はプエブラが標高約2,100メートルの高地に位置し、かなり標高が高いです。このトウガラシの名前であるセラーノ(serrano)はスペイン語で「山の」という意味で、まさにこのような育成環境に由来しています。

また同じ「セラーノ」の名前がつくものとしては生ハムの「ハモン・セラーノ」などがあります。こちらも同じく「山」という意味で、山の(セラーノ)ハム(ハモン)という意味になります。

辛さ

セラーノ・ペッパーは激辛ではありませんが、かといって辛くないとも言えません。辛さを表すスコヴィル値を見ると5,000〜23,000 SHUと中くらいの辛さで、ハラペーニョ・ペッパー(2,500〜10,000 SHU)とハバネロ・ペッパー(200,000〜300,000 SHU)の間に位置します。ですので、「これから激辛トウガラシに挑戦したい」という方で「ハラペーニョはもうお茶の子さいさいだけれど、次にいきなりハバネロにトライするのはちょっと…その前にもう少し段階を踏んで舌を慣らしていきたい!」という方にはピッタリのトウガラシです。

辛めの鷹の爪が約30,000SHUですので、鷹の爪と同程度〜鷹の爪ほどは辛くないと考えると良いでしょう。

セラーノとハラペーニョの違い

ハラペーニョごろごろ写真

ハラペーニョ


どちらもメキシコ原産のセラーノ・ペッパーとハラペーニョは非常によく似ています。

まず挙げるとしたらサイズ・外見の違いでしょう。セラーノの外見は、大きいものでは長さ10センチ近くあるハラペーニョをそのままキュッと縮めてスリムにした形をしています。ハラペーニョは太くて肉厚なものが多いです。

他に違いはどこにあるのでしょうか?それは辛さの差です。トウガラシの辛さは個体差が大きい前提で考えると、セラーノはハラペーニョの2〜10倍程度の辛さになることがほとんどです。ハラペーニョの基本的には3〜5倍程度辛いと考えていただいてかまいません。

もう一つ違いがあるとすれば、それは知名度とそれに伴う入手のしやすさです。日本ではハラペーニョは知名度は高いけれど、ピクルス以外で見かけることがあまりないので実感がわかないかもしれませんが、ハラペーニョは世界で最も有名なトウガラシの一つなので、基本的には世界中のスーパーで簡単に手に入ります。それに比べるとセラーノは国際的な知名度ではハラペーニョに劣るので、原産地のメキシコやアメリカの一部の州以外ではスーパーで気軽に買えるということはありません。この点に関してはハラペーニョに軍配が上がります。

使い方・食べ方

セラーノは皮が非常に薄くて柔らかいので一般的に生で食べることが多く、ハラペーニョと比べても食べやすいです。サルサを作る時も皮を剥く必要がありません。

ハラペーニョと同様にセラーノは風味がある品種ですので、原産地であるメキシコ国内で古くからメキシコ料理に使用されてきた歴史があります。現地に根付いた薬味ということですね。

例えばセラーノはメキシコ料理に必須の「ピコ・デ・ガジョ」というフレッシュな調味料を作る際にもよく使われます。タコスやホットドッグ、トルティーヤ屋に入った時に刻んだトマトが入った調味料を見かけたことがありませんか?それがピコ・デ・ガジョ(ピコ・デ・ガヨ)です。

ここではセラーノを使ったピコ・デ・ガジョのレシピをご紹介します。作り方はとっても簡単。このレシピはもちろんハラペーニョに代えることもできます。ぜひ、自家製ピコ・デ・ガジョでメキシカン気分を味わってみてください。

ピコ・デ・ガジョのレシピ

ピコ・デ・ガジョ
〈材料〉
トマト 3個
玉ねぎ 1個
セラーノ 2,3個 (辛さの好みに応じて / ハラペーニョでも可)
パクチー 1束 (お好みの量で)
ライム 1/2個
小さじ1/2
コショウ 小さじ1/2

〈作り方〉
1. ①〜③をそれぞれダイス状に細かくカットする
2. ④を細かくカットする
3. カットし終えた①〜④を中サイズのボウルに入れ、⑤ライムの果汁を絞りかける
4. ⑥塩、⑦コショウを振りかける
5. 全ての材料をスプーンでしっかりとかき混ぜる

完成!

新鮮さが売りの調味料ですので、当日か翌日中に食べきるのがよいでしょう。
ナチョスやサラダ、タコスにかけて召し上がれ!ナチョスなんて買える場所が無いよという方はドリトスにかけてもOKです!



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