1,500,000 – 2,200,000 SHU
ギネス登録: 1,569,300 SHU
世界一辛いトウガラシとして知られている「キャロライナリーパー」は2013年8月7日にギネスワールドレコードに「世界一辛いトウガラシ」として認定されました。
他のトウガラシと同じように辛さには個体差がありますが、ギネス記録時のスコヴィル値(トウガラシの辛さを表す数値)は1,569,300SHU(スコヴィル)でした。ギネスの公式記録には残っていませんが、別の検査では驚愕の2,200,000SHUを超えたとされます。220万スコヴィルと言われてもピンときませんが、ハラペーニョ(5,000SHU)の440倍、鷹の爪(30,000SHU)の70倍の辛さといえばこの数値がいかに高いかがお分かりいただけるでしょう。
世界一の座を守り続けるキャロライナリーパー
Carolina Reaper(カロライナの死神)は2013年にサウスカロライナ州ロックヒルで、トウガラシ関係の会社を経営するEd “Smokin'” Currie(エド・カリー)の手によって生まれました。
栽培品種「HP22B」として生まれたキャロライナリーパーは、それまで世界一の座を守っていたオーストラリアの「トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー」を抜き、スコヴィル値1,569,300という値でギネス記録を塗り替えました。品種としては2011年まで世界1位の辛さを誇っていた「ブート・ジョロキア」と、カリブ海に浮かぶセントヴィンセント島産の「レッドハバネロ」を7世代に渡り交配することにより誕生しました。2007年にブート・ジョロキアに抜かれるまでハバネロ・レッドサヴィナが20年以上世界一の座を保持し、ブート・ジョロキアは2011年まで4年間世界一を保持していました。その後ブッチテイラー以降は群雄割拠状態でしたが、キャロライナーリーパーは2016年現在3年以上「世界一辛いトウガラシ」の座を保持しています。
(ちなみにハバネロレッドサヴィナのギネス記録を破ったのは実は日本のSBというスパイスを販売している会社が作り出した「SBカプマックス」という品種(2006年12月ギネス認定)でしたが、3ヶ月で記録を破られたためか存在を忘れられています。)
生みの親 エド・カリーのストーリー
トウガラシ好き(Chiliheads)の中でも、品種の改良を重ね世界一辛いトウガラシを作ろうとしているブリーダー同士の争いは熾烈であり、時にはインターネット上のフォーラムなどで激しい言い争い、時には誹謗中傷になることもあります。Chiliheads達が多いアメリカ、オーストラリア、イギリスでは何千人ものブリーダーが毎日品種改良を重ねており、各々が好き勝手に「このトウガラシが世界一だ」と主張し種を販売しています。「世界一辛いトウガラシ」の種は途方も無いお金を生み出すのです。
そんな中カリーはそれらのブリーダーとは距離をとっていました。彼がトウガラシの栽培を始めたそもそもの理由は彼の家系にありました。彼の家系は代々心臓病とガンに悩まされており、彼は大学でこの不幸な運命をどうにかすべくそれらの病気についての研究を開始します。
そして世界中で統計上それらの病気の発症率が低い地域を分析し、彼らの食生活に着目するとトウガラシに行き着いたのです。心臓病とガンの発症率の低い地域の人々は毎日の食卓にトウガラシが入っていました。そこからカリーのトウガラシ栽培が始まったのです。
気になる味は?
フレッシュな状態で食べると意外とフルーティです。口に入れて噛んでから10秒程度はトウガラシ本来の味わいを味わえます。
普段から特別に辛いホットペッパーを食べていない人はかじる程度にしておきましょう。
慣れていない人はリーパーの果実が唇に少し触れただけでも10分程度は悶絶できます。
生みの親エド・カリーがキャロライナリーパーを食べている様子はこちら。
またキャロライナリーパー大食いのギネス更新時の記事・動画もありますのでこちらもご覧ください。
世界一辛いトウガラシ「キャロライナ・リーパー」大食いのギネス記録更新
https://ja.chili2mag.com/new-guinness-record-eating-119g-carolina-reapers/