800,000 – 1,268,250 SHU
原産地 アメリカ合衆国
概要
7 ポット・プリモ(7 pot primo)はデコボコして歪んだ形のトウガラシです。尋常でない辛さですが、フルーティで花のような風味を持っています。色は金色から茶色、赤色、ワインレッドまで様々で、本体の先には小さなしっぽのようなものが付いています。
逸話
このトウガラシは「7ポット」もしくは「7ポッド」とも呼ばれますが、ポットとは深い鍋などを指す単語です。カリブ地方では「1サヤ(1 pod)で鍋のシチュー7杯分(7 pot)を辛口にできるほど辛い唐辛子」という意味でも知られています。
「7ポット」には7ポット・ロングにインフィニティ・7ポット、ジョナ・7ポット、7ポット・ダグラなど、「7ポット」を名に持つトウガラシはたくさんあります。しかし、これらは全てこの7ポット・プリモから派生した品種です。
このトウガラシを作り出したトロイ・プリモは、ルイジアナ大学で勤務する傍ら、世界で一番辛いトウガラシを作ることに没頭していました。イギリスの友人がバングラデシュの市場手に入れたナガ・モリチの種を譲り受け、さらに別の友人がトリニダードで高齢の女性から7ポットの原種を手に入れ、それらを交配させ、安定したトウガラシの新品種を作ることに成功しました。
通常、交配させたトウガラシで新種を作るのには6〜7世代かかりますが、彼は実に8世代かけ、7ポット・プリモを生み出しました。
味
母方のナガ・モリチのような、若干フルーティーな味わいです。ただ辛さを表すスコヴィル数が鷹の爪の10〜20倍ありますので、フルーティな風味を味わえた瞬間激痛も襲ってきます。
効能
7ポット・プリモはその辛さにもかかわらず、新陳代謝を促進し、実際に私たちの健康に極めて良いのです。例えば糖尿病やガンと戦うのを助け、免疫力向上の抗酸化物質を含んでおり、コレステロールを下げる効果もあります。
栽培
かなり一般的になってきている品種なので、種や苗は比較的簡単に手に入ります。ただ普通の園芸店で見かけることは殆どないので、ネットで注文するのが無難でしょう。
栽培は難しくありません。
黄色い7ポット・プリモ
また、冒頭に記したように7ポット・プリモにはいくつかの色があり、黄色いものには「7ポット・プリモ・イエロー」という名の種があります。この種は、少数の農家が何年もかけて育てていた7ポット・プリモのいくつかにできた黄色いサヤから取られたものです。ですがこの系統の安定性は保証されていません。育て始めると、明るい緑色から黄色、そしてついに明るいオレンジ色に熟していきます。成長すると植物全体の高さは90センチほどになります。
ちなみに、黄色やオレンジ色のトウガラシが同系統の赤いトウガラシより甘めで柑橘系の風味を持つのと同様に、この黄色い7ポット・プリモの辛さレベルもオリジナルの赤いタイプと比較すると低めです。