唐辛子を食べすぎると健康に影響はあるの?

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唐辛子は和洋食を問わず、世界中の料理で利用されている、決して欠かすことの出来ない調味料となっています。今回は、そんな世界中で愛されている唐辛子を食べすぎてしまった場合に人体にどういう影響を与えるのかという点を詳しく解説していきたいと思います。

唐辛子の辛味成分は?

カプサイシン構造式
唐辛子の辛味成分は、カプサイシンと言われアルカロイドのうち、カプサイシノイドと呼ばれる有機化合物の一つです。このカプサイシンは、気体になりにくく、たとえ細かく刻んでも辛さが減ることもなく加熱しても壊れることなく調理後にも辛味は持続します。また、水にはほとんど溶け出すことなく(非水溶性)、唐辛子を油やお酒、お酢に漬け込むとカプサイシン辛味成分が溶け出してくると言われます。皆さんがご家庭でよく利用される鷹の爪は、1本あたり(約1g)に約1mgのカプサイシンが含まれています

唐辛子を口に入れると、このカプサイシンが舌の感覚神経を刺激して口の中が燃えるような辛味を感じます。ちょっと食べ過ぎた時や感受性の強い方は辛味以上の痛みを感じて、その後は味を感じにくくなった経験があるのではないでしょうか。

【良い面】唐辛子が身体に及ぼす影響

唐辛子のカロリー
まずは良い影響という面から見ていきましょう。
中国の疫学研究グループChina Kadoorie Biobankが、「辛い食品の消費量がどう体に影響を与えるか」という調査を中国の10地域の49万人に対して行ったところ、週1回以上唐辛子を食べている人ほど、心筋梗塞、虚血性心疾患、呼吸器疾患など生活習慣病の罹患リスクが低下傾向にあることが調査結果から分かりました。

それでは唐辛子の何が身体に良いのでしょうか?
先程ご紹介したカプサイシンという辛味成分が含まれた食品を食べると、まずカプサイシンが舌の感覚神経を刺激して脳神経に「辛い」と認識させます。すると、この辛いという信号を受け取った脳は、発汗作用を起こすことにより原因となった体内の毒素(カプサイシン)を排出させようとします

発汗のために体温を上げ、エネルギー代謝を促進し、血行促進することから冷え性やダイエット効果があると言われています。またカプサイシンが胃を刺激するため、適量であれば胃液の分泌の活発化による食欲増進効果も期待できます。

しかし、これはカプサイシンの摂取適量であって過剰摂取した場合には、私たちの身体にどんな影響があるのか?考えてみましょう。

【悪い面】唐辛子が身体に及ぼす影響

デンジャーイメージ写真
唐辛子を食べ過ぎてしまった経験はどなたもあると思います。もし唐辛子を食べすぎた場合に、実際に体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

短期的な味覚障害

まず最初の自覚症状として舌を含め口全体が焼けるような痛さになり、あまりの痛さに他の味の区別がつかなくなる短期的な味覚障害が起こります。これは、カプサイシンが舌の感覚神経を刺激して痛みを感じるのですが、特に、感受性の強い方は、少量でも痛み感じしまうので個人差は大きいようです。

胃腸が荒れる

次に、カプサイシンが食道から胃腸に大量に入ると、粘膜は傷つきやすいため、胃腸が荒れたり時に潰瘍化する場合もあります

胃に関しては、かなりから目の唐辛子を食べた場合、直後に「ウォッカ」などをストレートで飲んだように胃がポカポカしてきて、数分するとそれが胃のムカツキに変わり始めます。

胃腸では脳がカプサイシンを明らかな異物と判断し、すぐに体外に出すように指示を出します。つまり激しい腹痛と下痢に襲われるということですね

脳へ影響を与えることも

キャロライナリーパー大食い選手権の様子
胃腸から体内に吸収されたカプサイシンは、脳に運ばれると、内蔵感覚神経に作用して副腎のアドレナリンの分泌が活発化し強心作用を促します。このアドレナリンが仮に過剰分泌すると、大脳辺縁系の扁桃体や海馬自体が傷つき、精神疾患のパニック障害、うつ、睡眠障害を起こす恐れがあると考えられています。

実際に唐辛子を食べすぎて病院に運ばれたケースもあります。このケースは唐辛子エキスポで世界一辛い唐辛子の大食い選手権という特殊なケースでしたが、コンテスト直後ではなく数日後に病院に運ばれ、可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)と診断されました。

https://ja.chili2mag.com/carolina-reaper-hospitalized-the-guy/

大腸がんの発症リスクが上がる

また、カプサイシンの毒性を考えると、長期的に多く摂取し続けた場合に大腸がんの発症リスクが高くなる調査結果もあります。ヨーロッパの国の中には、キムチは輸入しないと決めてカプサイシンの毒性成分に神経質の国もあるようです。

唐辛子・カプサイシンの致死量

純カプサイシン写真
実際、カプサイシンには致死量があります。体重1kg当たり60~75mgに相当するカプサイシンを摂取した場合に、死に至る可能性があるようです。体重が60キロの場合、60kg×60~75mg=3600~4500mgのカプサイシンを1回に摂取すると、命に危険性があることになります。しかし、唐辛子1g当たりにカプサイシンは、約3mgの含有となりますから、最低でも1回に1kgの唐辛子を食べなければ致死量にならないわけで、あまり考える必要はありません。

ちなみに生の鷹の爪は約1〜2gですので、鷹の爪1000本と考えたら1度に摂取するのは難しいと思います。

カプサイシンについては以下の記事で詳しく解説していますので、是非参考にしてみてください。

まとめ

いかがでしょうか。

唐辛子は、過剰摂取しなければカプサイシンは、身体全体に良いことが分かりました。その証拠にカプサイシンは、舌の感覚を刺激して脳神経に辛いと感じさせると、全身発汗作用で血行促進されて体内の毒素を殺菌、排出する生理作用があります。カプサイシンには抗炎症作用が最大の効能と言えます。

みなさんも唐辛子は適量を守って摂取しましょう。

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