トウガラシと鷹の爪の違いは?赤唐辛子とは違うの?

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きんぴらごぼうやペペロンチーノ、麻婆豆腐などの料理から、たけのこのアク抜き、つけものなどの防虫など日本人の食生活には欠かせない食べ物となっている鷹の爪(タカノツメ)。
そんな鷹の爪と唐辛子、赤唐辛子など言葉の使い方がごちゃごちゃになっている方も多いと思います。鷹の爪=トウガラシと思っている方も多いのではないでしょうか?これは半分正解で半分不正解です。
この記事では鷹の爪、トウガラシ、赤唐辛子などの単語を図解付きで説明します!

鷹の爪は品種の名前!

結論から言うと鷹の爪はナス科のトウガラシ属の中に含まれている、品種の名前です。
図にすると以下のようになります。
takanotsume-and-chili-pepper
ナス科のトウガラシ属に属する植物から取れる果実を一般に唐辛子と呼び、トウガラシには「鷹の爪」「ハラペーニョ」「ハバネロ」「しし唐」「キャロライナリーパー」「ブート・ジョロキア」などといった数千種類の品種が存在します。
つまり「鷹の爪はトウガラシである」というのは正しいですが、「トウガラシは鷹の爪である」というのは正しくありません。「トウガラシの1種に鷹の爪という品種がある」というのが正しいです。

ただし、言葉は変化していくもの

ただし「鷹の爪はトウガラシの総称だ!」「鷹の爪はトウガラシの美称だ!」と言う方ももちろん存在します。こういう方に反論するのも良いかもしれませんが、昔の人が書いた古文を現代の私達が読解するのは苦労するように、言葉は時代とともに移り変わっていくものです
正直に言ってフレッシュで辛いトウガラシが鷹の爪とその派生品種以外ほとんど手にはいらない日本でトウガラシと鷹の爪の違いはっきりさせる必要は殆ど無いと思いますし、トウガラシ=鷹の爪と思っても状況的に仕方がないと思います。実際殆どの人は「トウガラシ=鷹の爪」と言われて違和感を感じないでしょう。大部分の日本人は鷹の爪とトウガラシの細かい区分なんて気にしていません。このような状況で「鷹の爪とトウガラシは同じものじゃない!鷹の爪という品種の名前だ!」と目くじらを立てて否定する必要はないと思います。自分が理解して納得できればそれで良いと思います。

赤唐辛子=タカノツメ?青唐辛子との違いは?

シシトウ写真
基本的に全てのトウガラシ属の植物は熟す前は緑で、熟したら赤色やオレンジ色になります。日本における辛くないトウガラシの代表格で「しし唐」と呼ばれる「シシトウガラシ」も実は熟せば赤くなるのです。一般的にトウガラシは熟せば熟すほど辛味が増すため「赤唐辛子=辛いトウガラシ」「青唐辛子=辛くないトウガラシ」という認識になりますが、熟した赤いシシトウは別に辛くないです。つまり品種をわけるという意味で言えば、赤唐辛子と青唐辛子という区分には何の意味もありません。もちろん赤唐辛子=タカノツメではないというのはもうお分かりでしょう。「赤唐辛子の中に鷹の爪という品種が熟したものも含まれている」だけです。
ただ先程も一般的には「赤唐辛子=辛いトウガラシ」「青唐辛子=辛くないトウガラシ」という認識されている方も多いので適当に話を合わせておきましょう。
辛くなくて青いトウガラシが欲しい場合は辛くない品種の熟していないトウガラシを買いましょう。日本では「ししとう下さい」と言えばOKです。スーパーで熟した赤いシシトウが陳列することはほとんどありません。

鷹の爪についてさらに詳しく知りたい方はペッパーデータベースの鷹の爪の記事もご覧ください!



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麻辣油は飲み物です。

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