20,000 SHU
原産地 ハンガリー
ブラック・ハンガリアン・ペッパーは、数あるトウガラシの品種の中でも艶やかな、存在感のあるトウガラシです。見かけもトウガラシとしては珍しい黒系の色で、味も悪くないので装飾用・調理用ともに重宝されています。
外見
外見に関していえば、ブラック・ハンガリアン・ペッパーは、トウガラシの中でトップクラスと言える見栄えをしています。
ハラペーニョによく似た形で、成長すると長さ約7.5〜10センチほどの、先端に向かってゆるやかにカーブした円錐形になります。
このトウガラシの一番の特徴は色です。艶のあるナスのような色をしており、トウガラシには珍しい色といえます。
真っ黒なのは外皮だけであり、実をカットすると緑〜白色の果肉部分が美しいコントラストとなっています。
実が熟した結果がこの美しい黒色と思われがちですが、実は黒色は熟す前の色合いとなっています。ブラックハンガリアンは熟すと他のトウガラシと同じように赤くなってしまいますので、見た目のインパクトを重視したい場合は赤く熟す直前に収穫し、料理に使用すると良いでしょう。ただその場合は辛味はほとんどなくなります(詳しくは次項「味と辛さ」をチェックしてください)
またブラックハンガリアンはきれいな紫色の花を咲かせますので、見てよし、食べてよしのブラックハンガリアンはガーデニングにもおすすめです。
また来客時に収穫したてのブラックハンガリアンを出せば、話の話題になること間違いなしでしょう。
味と辛さ
このトウガラシは熟度によって風味が大きく変化します。黒色の若い時はパプリカによく似た味で、辛味はほんの少し感じる程度です。ですが、このトウガラシの本来の風味を味わえるのは赤く熟してからです。ひと度赤く熟れると、香り豊かで美味な甘味が立ち現われてきます。この大きな変化がブラック・ハンガリアンの一つの特徴でもあります。
辛さに関してはスコヴィル値が20,000程度ですので、10,000のハラペーニョよりは辛く、30,000の鷹の爪よりは辛くないと言ったところでしょうか。
もちろん個体差はありますが、料理でも使いやすい辛さなので「辛い料理は好きだけれど激辛まで行くとちょっと…」という方にもおすすめなトウガラシです。
使い方・調理方法
ハラペーニョを使用した料理をしたことがあるのであれば、あっという間にブラック・ハンガリアンを使いこなすことができるでしょう。
ブラックハンガリアンは生のままスライスしてサラダに加えると色味が映えて見た目も素敵ですし、ピクルスにしても美味しいです。ゴロッとカットした実を加えてサルサを作るのもおすすめです。
ブラックハンガリアンはフルーティな甘味もあるトウガラシですので、ハラペーニョと同じように詰め物をすることもできます。ピーマン肉詰めのピーマンをブラックハンガリアンに替えるのがおすすめです。ブラックハンガリアンはピーマンやハラペーニョに比べると小ぶりですので、1口サイズのタパスやおつまみとするのが良いでしょう。