どこからどこまでがペペロンチーノ?
日本でペペロンチーノといえば、にんにくと唐辛子の効いたイタリアンなオイルパスタを想像しますよね。この「ペペロンチーノ」の意味ですが、実は唐辛子という意味のイタリア語だというのはご存知ですか?『イタリアでペペロンチーノを注文すると、お皿の上に赤唐辛子が乗って出てきた』なんていう話もあるほどです。
日本で一般的には「ペペロンチーノ」と呼ばれているパスタは、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノといいます。「アーリオ(ニンニク)・オーリオ(油)・ペペロンチーノ(トウガラシ)」つまり「ニンニク・オイル・トウガラシ」というド直球な名前のパスタです。日本では名前が長いこともあり、省略されたと考えてよいでしょう。
今回ご紹介する「ペペロンチーノ」におすすめのトウガラシですが、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノにおすすめのトウガラシをご紹介させていただきます。
「ペペロンチーノにおすすめの唐辛子」だと「トウガラシにオススメの唐辛子」になってしまいますからね笑。
ペペロンチーノを美味しく作るポイント
自宅でも材料さえあれば手軽に作れるペペロンチーノですが、中々本格的な旨味が出ないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?ペペロンチーノを美味しく作る上で重要なのが、「乳化」です。これは、「水」と「油」という本来混じり合うはずのないものを、「パスタの茹で汁に含まれているデンプン」を利用することで「水」と「油」をくっつける作用のことを指します。
せっかくペペロンチーノに合う材料を揃えても、乳化させるという基礎が疎かだと絶対にペペロンチーノは美味しくありません。ただ、乳化はコツさえ掴めばどんな具材のオイルパスタでも美味しくなるので、ポイントは押さえておきましょう。
このサイトはパスタの専門サイトではないので、乳化のコツなどは専門のレシピサイトを参考にしてみてください。
では我々の専門分野、唐辛子のご紹介をしていきたいと思います。
基本的にはホール(丸ごと)のトウガラシを使用する
まずどのような形状のトウガラシを使用するかです。トウガラシはホール(丸ごと)から輪切り、糸唐辛子、粉末など様々な形状で販売されていますが、結論から言うとペペロンチーノに使用するのであればベストはホールのトウガラシです。
よく使われる、すでに輪切りにしてある輪切りトウガラシは調理中に楽ですが、トウガラシの風味をしっかりと活かしたいのであれば1本丸ごとの姿のまま乾燥されているホールのトウガラシを使用しましょう。理由は単純で、トウガラシは切断した瞬間から風味が抜け始めるからです。コーヒー豆は挽きたてが一番美味しいのと一緒ですね。
なおフレッシュな唐辛子を使うのがベストですが、外食レストランなどですと基本的には乾燥のトウガラシを使用しているため、日本人の舌は意外とフレッシュなトウガラシで作ったペペロンチーノの味に慣れていません。おそらく乾燥のものを使用したほうが「いつもの味」には近づくと思いますが、これに関しては好みの問題ですのでフレッシュ・乾燥好きな方を使用すると良いでしょう。
輪切りにしたいのであれば包丁ではなくハサミを使用しましょう。少しだけ手間かもしれませんが。1本袋から取り出してハサミでチョキチョキするだけなので、10秒もあれば十分です。
また輪切りじゃなくてちぎりが良いという方は手でちぎってしまいましょう。ちぎった後は手を洗うのを忘れずに!(その手のまま目をかいたりするとひどい目に合いますよ!)
ペペロンチーノに使う唐辛子の品種・種類は?
唐辛子の種類については、日本国内でしたら基本的には鷹の爪で問題ありません。鷹の爪と唐辛子の違いは以下の記事を参考にしてください。
ペペロンチーノにおすすめの唐辛子
【ホール】長寿商店 京都丹後産鷹の爪
京都の高級旅館「佳松苑」の物販部門である「長寿商店」の販売している鷹の爪です。辛すぎというほどではない適度な辛さの上、風味は1級なので、ペペロンチーノ作りにピッタリです。
ただ楽天でしか販売していないのと、送料が高いためコスパ重視派の方には次にご紹介するユウキの唐辛子をおすすめします。こちらは「値段は良いのでとりあえず最高のものを」という方におすすめです。(と言っても高いのは送料で唐辛子自体は質に対してのコスパがかなり良い方なんですけれどね・・・)
【ホール】ユウキ唐がらし(サヤ)
エスニック食材で有名なユウキの販売している唐辛子です。
こちらは先程のものと打って変わってコスパが最高!中国産でも問題ないという方はこちらをおすすめ!中国産と言ってもクオリティはむしろ高い方で、香り・辛さ共に十分おすすめできる品質となっています。
特徴はなんと言ってもその大容量っぷり!300gとたっぷり入っているので、ペペロンチーノ以外にも鍋や唐辛子オイルなど、様々な料理のアクセントに使えます。炒めると香ばしい香りとピリッと舌を刺激する辛さが味わえるので、おすすめですよ。
チャックがついていない袋ですので、ジップロック等に移し替えるのを忘れないようにしましょう!
【粗挽】レッドペッパークラッシュ
ペペロンチーノを作るにはホールの唐辛子が良いと解説しましたが、とはいえフレークが良いという方もいると思います。そんな方にはこちらがおすすめ!高級スーパーの香辛料コーナーにある、おしゃれな瓶でおなじみのマスカットの粗挽き唐辛子(フレーク状)です。
粗挽きされたレッドペッパーが特徴で、フタを開けるとふりかけやすいように穴が開いています。
様々な料理にふりかけることで、辛くて美味しい料理が出来上がります。これはペペロンチーノにも最適で、好みの量を好きなだけふりかけられますし、出来上がってから足りなければ後がけなと追加も出来ちゃいます。ピリッとした辛みが特徴で、粗挽きだからこその食感も楽しめます。保存も楽なので有難いですね。
【輪切り】TOMIZ 国産輪切り唐辛子
先程はフレークをご紹介しましたが、こちらはどうしても輪切りされたものが良い!という方向けの唐辛子です。
健康食材を主に販売している富澤商店が販売しているこちらの国産の輪切り唐辛子は、強い辛みが特徴です。食べた後の鼻に抜ける風味も独特で、旨味の強い唐辛子なのでどんな料理とも相性抜群です。ペペロンチーノの場合、にんにくのように風味の強い食材とも上手く融合してくれるので、バランスのとれたパスタになりますよ。元々輪切りになっているので、料理をするときも手軽に使えて楽チンです。
【ペースト】富士食品工業OHotグリーン300粗挽き唐辛子
こちらは通常の乾燥した唐辛子とは異なり、みずみずしくペースト状になった粗挽き唐辛子です。一見唐辛子らしい固形感が残らないのですが、塩気が効いていて尚且つにんにくの風味も効いたペーストなので、パスタとの相性も抜群です。ペースト状なので、どんな料理にも抜群に合いますよ。しかも、強い旨味成分がたっぷりと含まれているので、ペペロンチーノであれば、たくさん調味料を使わなくてもこのペーストだけで味が整います。手軽に本格的な辛い料理が作れるので、おすすめですよ。
まとめ
ペペロンチーノについてまとめてみましたが、いかがでしたか?手軽に作れるペペロンチーノだからこそ、唐辛子にこだわって作りたいですよね。種類や産地、形状によって味や風味が全く異なります。ペペロンチーノの場合、にんにくやオイルとの相性にもよるので、炒めると辛味や香りが立つものを選ぶてより美味しくなりますよ。自宅で簡単に出来るので、是非一度試してみてください。