ぬか漬けって美味しいですよね、あるとつい手が伸びていつの間にか無くなっていることも。ぬか床さえ作ってしまえば(衛生面の管理はありますが)後は野菜を入れておくだけで完成するお手軽さも魅力です。
ぬか床を作る時は一般的に唐辛子を入れます。実はぬか床に入れる唐辛子には重要な役割があるのですが、なんとなく入れている人も多いのではないでしょうか?
今回は、ぬか漬けに唐辛子を入れる時のコツと、入れすぎで起きる問題を紹介します。
ぬか漬けに唐辛子を入れる時理由
ではそもそも、なぜぬか漬けに唐辛子を入れるのでしょうか。
「親から教えてもらった作り方に唐辛子が入っていたから」「ネットで調べたレシピで入っていたから」という理由でなんとなく入れている方がほとんどではないのでしょうか。
ぬか漬けに唐辛子を入れることで期待できる効果は以下の2点です。
・辛味を足して味を引き締める
・唐辛子に含まれるカプサイシンの効果で防虫効果ができる
辛味を足して味を引き締めるというのはなんとなくわかると思いますが、多くの方にとって意外なのは「防腐ではなく防虫効果」なのではないでしょうか。
唐辛子に防腐効果は無いので注意
唐辛子の辛味成分はカプサイシン由来となりますが、意外と思うかもしれませんがカプサイシンにバクテリアや細菌・カビに対する効果は確認できていません。その代わり、防虫効果は経験則として確認されています。米びつに唐辛子を入れておくと虫が寄ってこないというやつですね。
つまりぬか漬けに関しても同じことで、虫をわかせないという目的で唐辛子を入れるのはありですが、唐辛子を入れたからと言ってカビや雑菌がわかないと油断していると痛い目に合うということです。
カプサイシンの防腐効果などについては以下の記事内で解説していますので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ぬか漬けに唐辛子を入れる時のコツ
唐辛子を入れる量は、米ぬか1kgに対して2本~3本程度が適量です。
唐辛子を刻んで入れるのか、そのまま入れるのかは意見が分かれますが、それぞれ以下のような特徴があります。
・刻んで入れる
辛味がより際立つのでピリ辛が好みの人におすすめ
・そのまま入れる
辛味を抑えつつも防虫効果は発揮されるので、辛い物が苦手な人や、子供が居る家庭の場合はこちらがおすすめ
最初から辛味を強くしてしまうと調整が難しいので、最初はあえて刻まずにそのまま入れて、辛味は完成品に七味などをかけて調整する方法がおすすめです。
ぬか床に入れた唐辛子は、基本的に取り出す必要がありません。ぬかの臭いがきつくなってきたり、酸味が強くなってきたら、追加で唐辛子を入れるとこれらを抑えることができます。
切り方での辛さの変化については以下の記事に詳しくまとめてありますので、こちらを参考にしてください。
ぬか漬けに唐辛子を入れすぎるとどうなる?
ぬか漬けに唐辛子を入れすぎても衛生的な問題は基本的はありません。
ただ入れた品種や切り方に寄っては辛味が強すぎる場合もありますので、注意が必要となります。特に輪切りや刻みで入れた場合は注意が必要です。
唐辛子を丸ごと入れた場合
丸ごと入れている場合は辛味もほとんど移りませんし、辛いと感じるなら数本抜いてしまえばOKです
刻んだ唐辛子を入れすぎた場合
『唐辛子の赤い部分を取り払えば良いんじゃない?』と思うかもしれませんが、実は唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは種周りの「胎座」という部分の含有量が突出しています。つまり赤い部分には辛味成分はそれほど残っておらず、ぬか床と一体化してしまう胎座に辛味成分が含まれるため、辛味を取り除くは不可能になります。
そのため明らかに唐辛子を入れすぎてしまったなというときは、ぬかを唐辛子抜きで追加してぬか床の全体量を増やし、全体に対する唐辛子の量を相対的に減らす必要があります。
辛い物好きにおすすめ!青唐辛子のぬか漬け
ここまではサポート役として唐辛子を紹介しましたが、唐辛子を主役にしたぬか漬けも辛い物好きの人におすすめです。作り方はかんたんで、生の青唐辛子を他のものと同じように漬けるだけ。これだけで唐辛子のぬか漬けが完成です。
辛味が少しマイルドになり、ぬか漬け特有の酸味と風味が加わって最高です。
そのまま食べても美味しく、つまみにも最適なので一度ためしてみてはいかかでしょうか。
まとめ
ぬか漬けに何気なく入れている唐辛子ですが、実は防虫効果などの重要な役割があります。
辛い物が好きな方はぜひ青唐辛子のぬか漬けもためしてみてください。