乾燥唐辛子の戻し方と戻す時のコツ

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唐辛子は乾燥させることで、1年ほどの長期間に渡って保存することが可能になります。乾燥唐辛子はスーパーなどの店頭でも売られていますし、生の唐辛子を自宅で乾燥させることも簡単です。
この乾燥唐辛子はそのままで使うことができますが、場合によっては水やお湯で戻した方が扱いやすくなることもあります。そこでこの記事ではどのような場合に乾燥唐辛子を戻した方がよいのかをご紹介し、また乾燥唐辛子の戻し方のコツなどもご紹介します。

乾燥唐辛子を戻したほうが良いのはどんな時? 

唐辛子の特徴は辛みだけではなく、その風味にもありますね。唐辛子の辛みの元であるカプサイシンという成分は、脂溶性のため油に溶けやすく水には溶けにくいという性質を持っています。したがって唐辛子の辛みと風味を活かすには、油を用いて調理するのが一番です。

唐辛子をじっくりと炒めたい時

唐辛子を炒め物に使う
しかし乾燥させた唐辛子は、含まれる水分量がとても少なくなっています。そのため炒めると、すぐに焦げてしまうのが難点です。
そこで乾燥唐辛子を水で戻してから調理すると焦げにくくなり、じっくり炒めることが可能になります。メニューによっては輪切りにしてカリカリになるまで炒めると、辛味や風味だけでなく食感も楽しむことができますね。 

唐辛子を乾燥させてから長い期間が経ってしまった時


また乾燥後長く保存して乾燥が進み過ぎている場合は、少し水に浸しておくと扱いやすくなります。乾燥唐辛子を輪切りにしようとすると、柔軟性がないため粉々になってしまうこともあります。そこで少し水に浸すことで、バラバラになってしまうのを防げます。
 

紅葉おろしをすりおろす時

紅葉おろしと唐辛子
大根と唐辛子を一緒にすり下ろした「紅葉おろし」では、大根に穴を開けてその穴に唐辛子を入れてすり下ろします。この際に前もって乾燥唐辛子を少し水に浸しておくと、大根に入れやすくなり、更にすり下ろしやすくもなります。

戻すのはお湯?水?

水で戻している途中の唐辛子
乾燥唐辛子を戻す時は、水よりもお湯を使う方が早く戻せます
野菜には「ペクチン」という多糖類が含まれています。このペクチンは細胞同士をつなぎ合わせる働きを担っているのですが、温度によって働きが強まったり弱まったりするのです。50℃~60℃付近ではペクチンが活発に働き、野菜が硬くなります。野菜を茹でて80℃~90℃付近になるとペクチンの働きが弱まり、野菜が柔らかくなることが知られています。このため乾燥唐辛子を戻すには、熱湯に入れる方が効果的だといえます。
 
ただし乾燥唐辛子を戻すのは、あくまで扱いやすくするためです。煮物でナスやニンジンを食べられる軟らかさまで煮るのとは目的が違いますね。「絶対に熱湯で戻さないとダメ」というわけではないですし、水に長めに浸けておくだけでも大丈夫ですよ

何分くらい浸ける?

乾燥唐辛子は、熱湯に15分から30分ほど浸けておけばOKです。その後水気を切って、キッチンペーパーなどで余計な水分を拭き取りましょう。水に浸ける場合はベストは一晩おいておくことですが、1〜3時間でもある程度は戻ります。これらの時間はあくまで目安で、唐辛子の乾燥具合によっても異なってきます。自分が扱いやすいくらいに戻せればOKなので、色々試してみてください
ただ唐辛子を戻すだけなのに一晩前から準備するというのも現実的ではないので、
急いでてどうしても戻したい場合は熱湯
ある程度まで戻れば良いという場合はギリギリまで水に着ける
といった使い分けをすると良いでしょう。



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