唐辛子は、ナス科トウガラシ属の植物です。このトウガラシ属の植物には多くの種が属していて、色や形、味も千差万別です。
辛いメニューは世界でも愛されており、英語でも様々な呼ばれ方をされています。ここでは唐辛子の仲間たちについて、英語での呼び方を見ていきましょう。
英語で唐辛子は基本的には「Chili pepper」でOKです
まずは唐辛子全体のことを説明します。
唐辛子は英語で「Chili pepper(チリペッパー)」といい、「Chili(チリ)」だけでもOKです。
赤い唐辛子のことを明確に指したい場合は「Red pepper(レッドペッパー)」、「Red chili(レッドチリ)」と言うと通じやすくなります。
「Pepper」でも唐辛子という意味を持ちますが、「Pepper」だけだと唐辛子よりもコショウという意味合いが大きくなります。
「Chili」と「Chilli」はどちらでもOK
「チリ」のスペルは「Chili」の他にも、Lが2つ入った「Chilli」が使われている場合もあります。これはどちらも正解で、「Chilli」の方は主にイギリスで使われています。スペイン語では「Chile」が使われます。
英語での唐辛子の考え方・迷ったらこう考えろ
基本的には以下の4つを元に考えればOKです。
辛さ:「Hot」か「Bell / Sweet」
色:「Red」か「Green」(品種によりOrangeやYellowもあり)
例えば以下のように使います。
辛い唐辛子なら「Hot Pepper」「Hot Chili」
辛くない唐辛子なら「Sweet Pepper」
辛くて赤い唐辛子なら「Red Hot Pepper」「Red Hot Chili Pepper」
伝えたいだけなら、特徴だけを伝えれば大丈夫です。
つまり辛い唐辛子が欲しいなら必ず「Hot」とつけるべきですし、辛くないものが欲しいのであれば「Sweet」や「Bell」をつけましょう。
はっきり言って英語ネイティブでも厳密な使い分けはしていませんし、地域によってかなり差があります。Bell Pepperは主に北米(アメリカ・カナダ)で、Sweet Pepperは主にヨーロッパ(イギリス・アイルランド)でこう呼ばれます。Bell Pepperはベル状に実をつけるところからこのように呼ばれるようになったといわれています。Sweet Pepperはそのまま、「甘いペッパー」ですね。
ただ先程も申しあげた通り、伝わることが大事なので「辛さ」と「色」の特徴を正確に選択した上で、「Chili」や「Pepper」をつければ必ず伝わります。
トウガラシ属の様々な植物
唐辛子というと一般的には赤くて辛いものをイメージしますが、トウガラシ属には青いものやピーマン、シシトウ(獅子唐辛子)など様々な品種があります。
これらを英語で表すには「Pepper」を基本として、それぞれの特徴を付け足すような表現をすればOKです。
青い唐辛子の場合
唐辛子には赤いものだけではなく、青いものもよく使われますね。
こちらは「Green chili pepper(グリーンチリペッパー)」、「Green pepper(グリーンペッパー)」、「Green chili(グリーンチリ)」といったように、頭にGreenを付けて呼びます。
辛くないトウガラシ属
トウガラシ属の中には甘くない実をベル状につけるものもあり、ピーマン、パプリカ、甘唐辛子がこれに当てはまります。これらは英語で「Bell pepper(ベルペッパー)」もしくは「Sweet Pepper(スウィートペッパー)」と呼びます。
ピーマン
唐辛子の甘味種を更に細かく分けていくと、緑のピーマンは「Green bell pepper」、赤ピーマンは「Red bell pepper」、黄ピーマンは「Yellow bell pepper」と、それぞれの色を頭につけて呼びます。
パプリカ
パプリカは「Sweet Pepper」や「Bell Pepper」と呼びますが、いわゆるパプリカが欲しい場合は「Sweet」を強調する必要があります。
シシトウ
シシトウもトウガラシの甘味種ですが「Shishito pepper」となります。
鷹の爪
品種としての鷹の爪はそのままで、「Takanotsume」で通じます。辛い唐辛子という抽象的な意味での鷹の爪でしたら「Red Hot Pepper」などと伝えると良いでしょう。
日常生活での他の呼び方
唐辛子といえば辛いものがイメージされるので、「Hot peper(ホットペッパー)」という言い方も使われます。また日本産のものを指したい場合は、「Japanese Chili pepper」でも通じます。
ハバネロは「Habanero pepper」、「Habanero chili」と呼ばれますが、こちらはトウガラシ属・シネンセ種の品種となっています。
このように唐辛子を英語で言うには、「Chili」や「pepper」を基本として個々の特徴が分かるような表現の英語を使えばOKなのです。
英語圏の方々も厳密に分類して名称を使い分けているわけではないので、色や甘さなどを考えて英語で表現すれば大丈夫です。
イタリア語(ペペロンチーノ)の解説もありますので、興味のある方はこちらも参考にしてみてください。