辛さの代名詞である唐辛子ですが、実は海外ではジャムにして食べているところもあるんです!
唐辛子のジャムなんて美味しいの?と日本人からすると疑問が湧きますが、唐辛子のジャムは意外とイケる味で、(人によっては)ハマります。
今回はそんな「唐辛子のジャム」についてご紹介していきます。
唐辛子のジャム?甘いの?辛いの?
唐辛子のジャムの味は想像できない方は多いのではないでしょうか。
国やブランド、家庭によってレシピは違いますが、ジャムですので基本的には甘いです。そして唐辛子のジャムなのでもちろん辛いです。
ただ原材料の大部分が唐辛子で構成されているかというとそうではなく、唐辛子と同じくナス科トウガラシ属の兄弟、パプリカを主原料として使用していることが多いです。なので激辛というわけではなく、パプリカベースのジャムに唐辛子のピリ辛が入っているというイメージを持ってもらえればわかりやすいと思います。
「パプリカのフレッシュな味わい」と、「はちみつや砂糖の甘さ+唐辛子=甘辛」の組み合わせはハマる人にはとことんハマる旨さです!
唐辛子をジャムにして食べている国は?
世界で唐辛子をジャムにして食べている国は、どこなのか気になりませんか?唐辛子のジャムは意外にもたくさんの国で作られているのですが、まずそれらの国からごご紹介させていただきたいと思います。
イタリア
パスタやピザに唐辛子をよく使うイタリアでは、唐辛子もジャムにして食べています。
イタリアの中でも唐辛子文化が根強い、イタリア半島最南部のカラブリアでは、地元特産の唐辛子やレモンなどを合わせた酸味とスパイシーさのある爽やかなジャムが名産品にもなっています。
イタリアの唐辛子ジャムはパンにも合いますが、チーズとの相性が抜群に良いです。
ルーマニア
東欧ルーマニアの家庭料理には、唐辛子のジャムを使った伝統料理があります。
ルーマニアの家庭では唐辛子のジャムは必ず一つはあるそうで、外国人が知らないルーマニア人の隠れたソウルフードです。
甘味のジャムとしてよりも調味料として使われていて、イタリアのようにチーズにつけたりソーセージにもつけて食べています。
ブラジル
激辛の唐辛子が栽培されているブラジルでも、唐辛子の商品開発の一環でジャムが作られています。ブラジル産の唐辛子は辛くて質が良く、ジャムは海外にも輸出され人気があります。全てのカフェのあるメニューではないですが、クリームチーズ・魚介・お肉を入れたサンドイッチには唐辛子のジャムが使われています。
アメリカ
調味料の種類が多いアメリカではジャムの種類も豊富で、唐辛子のジャムもあります。
唐辛子のジャムは、「ホットペッパージャム」と呼ばれています。ヨーロッパからアメリカのニューイングランド地方に移民した人が、唐辛子のジャムを広めたようです。
唐辛子のジャムのレシピ
意外に美味しいという話から唐辛子のジャムを食べてみたいと思っても、日本で見かけることはほとんどありません。ですが唐辛子のジャムは家でも作ることができます。食べてみたい人はレシピを参考に作ってみてはいかがでしょうか?
基本の材料
赤いパプリカ 260g(1個当たり130g)
生唐辛子 30g
砂糖 130~140g
レモン果汁 大さじ2~3
あればシナモンスティック 1本
作り方
1. 生唐辛子とパプリカを縦に割って切り、中の種を全部キレイに取り除きます。水の中で種の部分を指でなでると簡単に取れるので、水を張ったボウルの中で処理するのがおすすめです。
2. 種を取った生唐辛子とパプリカは1センチ幅に荒く切り、ボウルに入れて砂糖をまぶし1時間ほどおきます。
3. 生唐辛子とパプリカから水分が出たら、ミキサーかフードプロセッサーを使って刻みます。
4. 3を鍋に入れてシナモンスティックと果汁を加え、ゆっくりと火にかけていきます。煮立つまでは中火で熱して、煮立ったのを確認したら弱火に変えます。
5. 焦げないように混ぜアクを取りながら、半分くらいの量になるまで煮詰めていきます。唐辛子の赤さが少し暗めになったら頃合いです。
6. 火を止めて甘さも丁度良いと感じたら、シナモンスティックを取り除き容器に入れて冷まします。熱くなくなったら冷蔵庫に入れて完成です。
補足
煮詰める時に果汁の種も一緒に入れておくと、種の中にある食物繊維、ペクチンの作用で固まりやすくなります。(ちなみにフルーチェが固まるのはペクチンのおかげです)ジャムに入れる砂糖は果肉の30%~50%量が平均ですが、唐辛子は辛味があるので砂糖を50%より少し多めに入れた方が食べやすいです。
まとめ
唐辛子のジャムは甘味というより調味料として使うのにおすすめで、スパイシーな甘さという不思議な味を知ることができます。
チーズやお肉との相性も良いのでクラッカーの上にチーズやハムをのせて、唐辛子のジャムをつければちょっとしたお酒のおつまみにもなります。